無償版のKUSANAGIはビジネスユース向けの「Business Edition」
Web高速化エンジン搭載の最上位版「Premium Edition」にアップグレートできます。
特徴
- OSに依存せずKUSANAGIを導入することができます。
- 手軽にKUSANAGI環境を構築できます。
- ローカルPCにKUSANAGI環境を構築することができます。
- 他の開発者への影響を気にせず開発や検証に専念できます。
インストールの手順概要
- VirtualBoxのインストール
- Vagrantのインストール
- KUSANAGIのVagrant Boxをインストール
※以下はWindows版の手順について進めていきますが、Macや他のOSについても同様の手順でインストール可能です。
以下の環境は導入の際にうまくいかないことがありますのでご留意下さい。
- ホストPCのCPUがそもそも仮想化支援機能に対応していない。
-> 2008年以降のPCでは仮想化支援機能が基本的に搭載されているはずです。しかし、BIOSで無効化されている場合も多いので、BIOSの設定を確認し、VTの項目がDisableになっていないか確認してみて下さい。古いPCでは本当にCPUが仮想化支援機能に対応していない場合もあるので、その場合は対応しているPCをお使い下さい。 - ユーザー名に日本語が含まれている(Windows環境)。
-> もうひとつアルファベット名のユーザーを作成してそちらでvagrant up
を行ってみて下さい。 - 初回の
vagrant up
時にはVagrantのBoxファイルをインターネット経由でダウンロードするので時間がかかります。通信帯域が狭いと途中で失敗する可能性が高いので、ある程度帯域が太い回線の使用を検討してみて下さい。 - セキュリティが強化されているMacのバージョン(High Sierra以上)によっては、デフォルト設定でVirtualBoxがブロックされてしまう場合があります。その場合はシステム環境設定 -> セキュリティとプライバシーの項目を確認してみて下さい。Oracle America, Incがブロックされているという表示があるはずですので、許可して下さい。
VirtualBoxのインストール
- http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/virtualbox/downloads/index.htmlからWindows版のVirtualBoxをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストーラが起動するので、OKを押し続けてインストールを行います。
- インストールされると下記のようなアイコンが出現します。
Vagrantのインストール
- https://www.vagrantup.com/downloads.htmlからWindows版(64-bit)のVagrantをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストーラが起動するので、OKを押し続けてインストールを行います。
- PCを再起動します
- インストールされると、コマンドプロンプトで
vagrant --version
コマンドを実行した時に下記のようにバージョン情報が表示されます。
KUSANAGIのVagrant Boxのインストール
コマンドプロンプトの起動
下記コマンドを実行します。
mkdir kusanagi
(Vagrantfileを作成する任意の名前のディレクトリを作成する。)cd kusanagi
(作成したディレクトリに移動)vagrant init primestrategy/kusanagi
(Vagrantfile作成)
コマンドプロンプトは起動したままにしておきます。
Vagrantfileの編集
Vagrantfileをエディタで開いて以下の編集を行います。この設定によって、ホストOSとゲストOSとの通信が可能になります。
1.コメントアウトを外し、3行追加します。
編集前
# config.vm.network "private_network", ip: "192.168.33.10"
編集後
config.vm.network "private_network", ip: "192.168.33.10" config.vm.provider "virtualbox" do |vb| vb.customize ["modifyvm", :id, "--memory", "1024"] end
※上記「”1024″」はメモリを1GBで設定する場合の値です。お使いのコンピュータに搭載されているメモリ容量をご確認のうえ適切な値をご設定ください(例:4GBの場合「”4096″」)。
2.編集が終了したらVagrantfileを保存して閉じます。
仮想マシンの起動
コマンドプロンプトでvagrant up
を実行します。うまくいかない場合はさきほどVagrantfileを作成したディレクトリがカレントディレクリになっているか確認して下さい。
仮想マシンが起動したら、SSHクライアントでゲストに接続します。接続に指定する情報は次の通りです。
ホスト名はVagrantfileで設定したもの(上記の例では「192.168.33.10」)、ユーザ名は 「vagrant」 、パスワードは「vagrant」です。
KUSANAGIの初期設定とプロビジョニング
ログインに成功すると、次のような画面が表示されます。
SSHでのログイン直後はvagrantユーザなので、$ sudo su -
でrootユーザに昇格します。
初期設定以降の手順については以下のドキュメントをご確認ください。
上記の手順kusanagi provision
後にホストOS(Windows)のhostsファイルに下記のように記述することにより、ホストOS(Windows)のWEBブラウザからゲストOSに構築されたKUSANAGIのサイト閲覧が可能になります。
192.168.33.10 {kusanagi provision時に指定したFQDN名}
※プロビジョニング時に指定したローカルネットワークのIP(IANAが予約しているプライベートアドレス)にMicrosoft Edgeでアクセスしようとすると接続に制限がかかり、基本的に正常には表示されません。以下のページ(英語)をご参照いただくか、もしくは他のブラウザのご利用をおすすめします。
Microsoft「Edge not displaying sites hosted in vagrant」