FAQ

このページでは、KUSANAGIにお寄せ頂いた、よくあるご質問への回答、およびご利用方法に関する補足情報などを掲載しています。

Q1. FTP で接続できませんでした。ファイルのアップロードなどを行いたいのですが、どのような方法がありますか?

A1. KUSANAGI では、セキュリティ対策のため初期設定では外部からの FTP 接続を許可しない設定となります。
WinSCP や FileZilla など SSH(SFTP)接続に対応したクライアントソフトをご使用頂くことを推奨します。接続設定については、「Q2. KUSANAGI サーバに SFTP クライアントで接続する設定を教えてもらえますか?」もあわせてご参照下さい。

Q2. KUSANAGI サーバに SFTP クライアントで接続する設定を教えてもらえますか?

A2. 以下のように設定します。

ホスト名:example.com(SSH接続時のホスト名と共通)
ユーザー名:kusanagi
パスワード:[インストール時に設定したユーザー「kusanagi」のパスワード]

WinSCP、FileZilla の設定例

WinSCPでの設定例

WinSCPでの設定例

filezilla_a-2

FileZillaでの設定例

Q3. WordPress の管理画面からプラグイン・テーマの追加や、WordPress 本体またはプラグインの更新を行おうとしたところ、FTP 接続情報を要求されます。

A3. KUSANAGI では、セキュリティ対策のため各ディレクトリのアクセス権限等に制限をかけているため、プラグイン・テーマ等の追加や各種更新を行う際に FTP の接続情報を要求されます。
以下のように接続情報を入力することで、作業を続行できます。

ホスト名:localhost
ユーザー名:kusanagi
パスワード:[インストール時に設定したユーザー「kusanagi」のパスワード]

Q4. KUSANAGI のセットアップ後、仮想マシンのインスタンスを変更することはできますか?

A4. 可能です。
ただし、変更後のインスタンスにおいて再度設定を最適化させる作業が必要となる場合があります。
仮想マシンを起動した後に SSH でログインし、以下のコマンドを実行してください。

# kusanagi configure

Q5. yum のアップデートを実行すると、エラーが出力されてアップデートできません。

A5-1. 以下のようなメッセージが出力された場合、kusanagi-php7 の更新が必要です。

エラー表示の例
Error: Package: kusanagi-php7-7.4.21-1.noarch (kusanagi)
           Requires: libonig.so.105()(64bit)

エラー: パッケージ: kusanagi-php7-7.4.25-1.noarch (kusanagi)
           要求: libicudata.so.69()(64bit)

以下のコマンドのとおり、 yum アップデート時にリポジトリを追加指定して kusanagi-php7 を先にアップデートしてください。

# yum clean all
# yum --enablerepo=remi,remi-php56 update -y kusanagi-php7

A5-2. 以下のようなメッセージが出力された場合、パッケージ依存性の処理において remi パッケージを必要とすることがあります。

エラー表示の例
You could try using --skip-broken to work around the problem
You could try running: rpm -Va --nofiles --nodigest

問題を回避するために --skip-broken を用いることができます。
これらを試行できます: rpm -Va --nofiles --nodigest

以下のコマンドのとおり、 yum アップデート時にリポジトリを追加指定してアップデートしてください。

# yum clean all
# yum --enablerepo=remi,remi-php56 update -y

A5-3. 以下のようなメッセージが出力された場合、MariaDB 10.1と10.3がリポジトリから削除されたためです。

エラー表示の例
http://yum.mariadb.org/10.1/centos7-amd64/repodata/repomd.xml: [Errno 14] HTTP Error 404 - Not Found
他のミラーを試します。

MariaDB 10.1は2020年10月に、MariaDB 10.3は2023年5月にサポートが終了しており、MariaDBのリポジトリから削除されました。
アーカイブのリポジトリに残っていますので、/etc/yum.repos.d/MariaDB.repoの以下の行をそれぞれ

MariaDB 10.0の場合
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.0/centos7-amd64
MariaDB 10.1の場合
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.1/centos7-amd64
MariaDB 10.3の場合
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.3/centos7-amd64

以下のように書き換えることでyumコマンドで更新できるようになります。

MariaDB 10.0の場合
baseurl = https://archive.mariadb.org/mariadb-10.0/yum/centos7-amd64/
MariaDB 10.1の場合
baseurl = https://archive.mariadb.org/mariadb-10.1/yum/centos7-amd64
MariaDB 10.3の場合
baseurl = https://archive.mariadb.org/yum/10.3/centos7-amd64

しかし、MariaDB 10.1およびMariaDB 10.3は更新されることがないため、10.5へのアップグレードを推奨します。
アップグレードはkusanagi upgrade mariadbコマンドで行えます。

A5-4. 以下のようなメッセージが出力された場合、Let’s Encryptのルート証明書が切り替わったことが原因でエラーが発生することがあります。

エラー表示の例
failure: repodata/repomd.xml from kusanagi: [Errno 256] No more mirrors to try.
https://repo.prime-strategy.co.jp/rpm/noarch/repodata/repomd.xml: [Errno 14] curl#60 - "The certificate issuer's certificate has expired.  Check your system date and time."

以下のコマンドのとおり、 yum アップデート時に認証に失敗するリポジトリを対象外指定をして ca-certificates モジュールを先にアップデートしてください。

# yum clean all
# yum update -y --disablerepo=kusanagi,mariadb ca-certificates

上記コマンドで ca-certificates モジュールが更新されたのちに、 disablerepo を外して通常通りの yum update を実行してください。

A5-5. 以下のようなメッセージが出力された場合、仮想サーバやクラウドサービス、リポジトリの状態が原因でエラーが発生することがあります。

エラー表示の例
[Errno 14] HTTP Error 404 - Not Found

エラーが表示されて yum アップデートに失敗する場合は以下のコマンドを実行し、再度アップデートを実行してください。

# yum clean all
# yum --enablerepo=remi,remi-php56 update -y

上記コマンドを何度か繰り返すことでアップデートできることがあります。
それでもアップデートができない場合は、復旧するまで時間をおいた後に再度アップデートを実行してください。

A5-6. 以下のようなメッセージが出力された場合、CentOS 7がリポジトリから削除されたためです。

エラー表示の例
Could not retrieve mirrorlist http://mirrorlist.centos.org/?release=7&arch=x86_64&repo=os&infra=stock error was
14: curl#6 - "Could not resolve host: mirrorlist.centos.org; Unknown error"

CentOS 7は2024年6月にサポートが終了しており、CentOSのリポジトリから削除されました。
アーカイブのリポジトリに残っていますので、リポジトリを切り替えることで参照は可能です。

以下の3つのコマンドを順次実行して、リポジトリの情報を更新してください。

# sed -i 's|^mirrorlist=|#mirrorlist=|' /etc/yum.repos.d/CentOS-*.repo
# sed -i 's|^#baseurl=|baseurl=|' /etc/yum.repos.d/CentOS-*.repo
# sed -i 's|^baseurl=http://mirror.|baseurl=http://vault.|' /etc/yum.repos.d/CentOS-*.repo

上記3つのコマンドを実行後に、再度yumを実行してください。

しかし、CentOS 7は更新されることがないため、KUSANAGI 9への移行を推奨します。
移行についてはKUSANAGI 8 / KUSANAGI 9 on CentOS Stream 8の更新終了についてを参照してください。

Q6. セッションが使用できませんでした。使用できるようにする方法はありますか?

A6. KUSANAGI のバージョンによって PHP のセッション保存ディレクトリの権限が適切でない場合があります。
以下のコマンドを実行し、権限を変更してください。

# chown -R :www /var/lib/php/session/

Q7. KUSANAGI の更新情報では、CentOS や MariaDB の更新情報もアナウンスされますか?

A7. CentOS や MariaDB の更新情報は、該当ページに情報として掲載しておりません。
記載しているのは KUSANAGI の更新情報のみとなります。ただし、該当ページに記載しています yum update コマンドを実行することで CentOS や MariaDB に更新があった場合も自動的に反映されます。
個別の内容を確認したい場合は、CentOS や MariaDB の各サイトをご確認ください。

Q8. KUSANAGI Business Editionにおいて、ShibbolethモジュールをApacheで利用できますか?

A8. 利用できます。
設定方法についてはシボレス認証の設定を参照してください。
なお /usr/lib64/shibboleth/mod_shib_24.so がサーバ上に存在しない場合は、以下のコマンドを実行してください。

# kusanagi addon remove shibboleth
# yum clean all
# kusanagi addon install shibboleth

Q9. Let’s Encrypt 証明書を設定・更新する際に certbot-auto のメッセージが出力されます。

A9. 以下のようなメッセージが出力された場合は、KUSANAGI のアップデートを行うとメッセージが出力されなくなります。

# kusanagi update cert
Your system is not supported by certbot-auto anymore.
certbot-auto and its Certbot installation will no longer receive updates.
You will not receive any bug fixes including those fixing server compatibility
or security problems.

KUSANAGI のアップデートは以下のコマンドで可能です。
certbot-auto のメッセージが表示され Let’s Encrypt 証明書の設定・更新ができなかった場合は、アップデート後に再度お試しください。

# yum update -y kusanagi

Q10. kusanagi httpd で nginx から Apache の切り替えに失敗する場合は、どのように対応すればよいですか?

A10. 以下のようなメッセージが表示される場合があります。

エラー表示の例
AH00526: Syntax error on line 5 of /etc/httpd/conf.d/ssl.conf:
Cannot define multiple Listeners on the same IP:port
ERROR: It has not been changed or restarted to httpd.

その場合は /etc/httpd/conf.d/ssl.conf を .conf 以外の拡張子に変更して、再度 kusanagi httpd を実行してください。

# mv /etc/httpd/conf.d/ssl.conf /etc/httpd/conf.d/ssl.conf.bak
# kusanagi httpd

Q11. KUSANAGI for Vagrant の最新イメージが公開されていますが、自動的に更新されません。

A11. Vagrant では最新の Box (イメージ) が公開されても自動的にダウンロードはされません。
KUSANAGI for Vagrant の最新 Box をダウンロードするには、ホスト側で下記のコマンドを実行してください。

# vagrant box update --box primestrategy/kusanagi

すでに構築された KUSANAGI for Vagrant 環境には、ダウンロードした最新の Box は反映されません。
これは、KUSANAGI for Vagrant が環境を構築するとき、そのときに存在する Box からコピーを作成するためです。
最新 Box から KUSANAGI for Vagrant 環境を構築するには、別ディレクトリで作業するか、環境を作り直す必要があります。

Q12. MariaDB 旧バージョンを使用する方法はありますか?

A12. KUSANAGI 8.6 以降では kusanagi initコマンドで初期設定するデフォルトのデータベースが MariaDB 10.5 に変更されています。
MariaDB 10.3 で初期設定したい場合は、kusanagi initコマンドに --dbversion 10.3 を指定してください。
なお MariaDB 10.1 は KUSANAGI 8.6.7 で廃止となりました。

Q13. WordPressの管理画面からテーマやプラグインの更新が行えません。

A13. PHP 8.0以降を使用している場合は、wp-config.php の以下の行を

define('FS_METHOD', 'ftpsockets');

以下のように変更してください。

define('FS_METHOD', 'ftpext');