こんにちは。KUSANAGI 開発チーム、プロダクトマネジャーの相原です。
前回の記事ではWordPress 7.0(beta1)のAI基盤を使って、管理画面からサーバーに指示を出す一歩先の運用体験を紹介しました。今回は2026年2月28日にリリースされたbeta2を使って、エディタ周りの機能をみていきます。
WordPress 7.0のエディタ周りでは、これまでプラグインや外部ツールで補っていた機能が、Coreに続々と組み込まれています。Gutenbergプロジェクト Phase 3「Collaboration」が、着実に形になってきた。そんな印象を受けるアップデートです。
リアルタイムコラボレーション
WordPress 7.0では、いよいよリアルタイムコラボレーション機能が追加されます。複数ユーザーが同じ投稿を同時に編集でき、変更内容がリアルタイムで反映されます。Google Docsなどのオンラインツールに近い運用体験で、個人的にも一番気になっていた機能です。
使い方
設定>投稿設定でCollaboration(Enable real-time collaboration)にチェックを入れて有効化します。

実際に試してみました。
それぞれの編集画面の上部にログインしているユーザーのアイコンが表示されているので、同時編集をしていることがわかります。片方で編集をするともう片方の編集画面にほとんどタイムラグなく表示されます。
運用がどのように変わるのか
リアルタイムコラボレーションの導入で、これまで編集ロックによって生じていた順番待ちがなくなり、チームでの同時レビューや並行作業が可能になります。更新作業のリードタイム短縮も期待できるでしょう。
一方で、企業サイト運用では「誰がいつ何を変えたか」の把握が重要になるため、権限管理との整合性や誤編集時のリカバリー手順、既存ワークフローへの影響も合わせて検討しておく必要があります。便利さと引き換えに、運用設計の見直しが求められる場面もありそうです。
ビジュアルリビジョン
リビジョン比較が、より視覚的に確認できるようになりました。従来はテキスト差分が中心でしたが、今回のアップデートでは表示ベースでの比較が強化されています。
追加、削除がわかりやすいですね。
レスポンシブ編集モード
レスポンシブ編集モードは、画面の種類(デスクトップ、タブレット、モバイル)に応じてブロックを選択的に非表示にすることができる機能です。
①ブロックツールバーの3つの点をクリックして開いたメニューの「非表示」をクリック。

②非表示にするデバイスのタイプを選択。

赤文字の部分がデスクトップでは表示、モバイルでは非表示になっているのがわかります。
検証ツールで確認すると、displaydisplay:none;が適用されています。!importantが付与されているのは注意しておいたほうがよさそうです。

フォントライブラリ
テーマを変更してもフォント設定を引き継げるというのは、サイトリニューアル時に地味に嬉しい進化です。
フォントライブラリの追加により、テーマやプラグインを使わず、「外観>フォント」から直接フォントを管理できるようになりました。テーマフォントの確認、フォントのアップロード、Google Fontsの追加が一か所でまとめて行えます。追加したフォントはブロックエディターのタイポグラフィコントロール内で使用できます。




新規追加ブロック
これまでテーマ機能やプラグインで実装していたものが、ブロックとしてCoreに追加されています。
パンくずブロック
Homeとカレントページの表示/非表示、区切り文字の設定が可能です。

アイコンブロック
SVGアイコンをブロックとして配置できます。


まとめ
これらの機能は、Gutenbergプロジェクト全4フェーズのうち、現在進行中のPhase 3『Collaboration』の中心的な成果です。Phase 1でブロックエディターが生まれ、Phase 2でフルサイト編集が実現しました。そしてPhase 3では、複数人での共同編集・レビュー体験がCoreに組み込まれようとしています。
プラグインや外部サービスで補っていた機能が、着実にCoreへと移ってきています。一方で、同様の機能を提供してきたテーマやプラグインがこの変化にどう対応していくのかも、今後注目したいところです。
※本記事はWordPress 7.0 beta2時点の情報です。正式版では仕様が変更される可能性があります。


